手紙

Posted at 07/04/21


昨日夜。
イタリア人とメキシコ人と日本人の一見良くわからないグループからディスコテカに誘われた。
ディスコ!来たー!
「あっはい行きます!」
また即答だ。
ところでこいつら何なんだ?
話を聞いてみるとバルセロナからのグループだ。
みんなそれぞれバルセロナに留学していてそこで仲間になり
またそれぞれの国に帰っていった。
そして2年近く経ちメキシコでみんなで集まって旅行しよう
っと云うことになったそうだ。
素敵な話だ。
同じ時を過ごした仲間とアメ車のバンでメキシコ旅行
そんなグループに俺は興味を持った。
宿題をやりながら日本人のアキコさんにスペイン語を教えてもらう。先輩発見である。
宿題をしながらお互いの話を少しする。
「昨日夜すごい良い匂いがして来たんだけど、みんなで何人かなーって話してたんだよねー」
おっどうやらイケル口らしい
「みんなに話しかけろって云われて、でも、中国人だったらどうしよって思ってて」
「いやっ韓国人なら分かるけど中国人はなー?」
面白い人だ。
「あれ少しある?」
「あっいいすよ」
そんなところから彼女の仲間が集まってきた。
自己紹介の始まりだ。
「こっちがイタリア人の。。。」
相変わらず自己紹介で名前を覚えることが出来ない。
5人の自己紹介が終わる。
みんな俺の名前を覚えてくれたのに
俺は一人も覚えられない
そう、単語を覚えることが苦手なのだ、語学不向き。
悪いなーっと少し思う。
まーいいさっ顔はしっかり覚えたぜ。
このホテルにいる外人連中はみな名前を覚えてくれた、
「ナオキーシャワーが冷たいよ!」
「俺に言うなよ」
そんな感じだ。
なんか良い感じっ、けど
俺はあいつらの名前を全然知らない。
あいつらが自己紹介しあってるのを聞いて
あっそういう名前だったんだーっとビックリする。
そろそろ覚えやすいようにあだ名でも付けよう。

自己紹介も終わりワイワイとやっていた。
そして11時に行こうと約束した。
ウキウキだ、いっぱい踊っていっぱい飲もう
宿題を片付け
音楽をかける
ラビシャンカールをかけてると
メキシコ人の大学生が「シタールはいいよなっ」
っと、分かる奴がいる、それは
居心地の良い場所だ。
俺はタックンから貰ったエグザイルスを読みながらウトウトする。
11時になりアキコさんが迎えに来た。
大きなリングのピアスと整えられた髪、お化粧。
うわーマジ可愛いチョット低い鼻がまた可愛い。
俺は両膝の破けたジーパンにココから貰ったモロッコブーツ、ユーレンとおそろで買ったセーター、
チベットで買ったニットキャップ。どこへ行くにもいつもそれ、
お洒落より愛着なのだ。
「これでいいかな?」
そんなことを云う俺
お洒落が極まってる女性の隣りは何だかソワソワする。
ロビーにみんな集まり出発。
ワイワイしている、良いフインキだ、みんなホント仲間なんだなーって感じが暖めてくれる。
まずはバーに行ってビールを二杯
あー楽しい。
みんな良い顔してる。
そしていざディスコテカへ!
楽しみでしょがない
歩きながら話をする。
「みんなさー時計もガイドブックも何にもないんだよー」
あー分かるホントみんな何も持ってない
「けど、結局みんなあたしの見るんだよねー」
あー分かる、必要ないとか云ってそのくせ良く腕時計を覗いてくる
ディスコに着いてテキーラのボトルを頼む
みんなでサルーっと乾杯しては飲み干し
手の甲に塩つけ舐める
レモンをかじり、唐辛子をかじる
そしてまたサルー
なんだか覚醒してきた。
全部で5杯くらい飲んだだろうか?
久しぶりに踊る。
メキシコ人は男女で手を合わせて踊るととたんに踊りが上手になる、
クルッと回って息のあったステップを踏む。
もう見とれるしかない。
俺は次に日キャンプだった、みんなに気使わせるのもなんだし
それにもう十分楽しんだ。
みんなのおかげで楽しかったよ、後は仲間で。
俺も眠くなって来たし。
仲間のメキシコ人の男の子にお楽しみプレゼントとペーパーを渡す。
「みんなによろしく、明日早いから帰るよ、今日はありがとね」
宿に歩いて帰る、心地良い風が吹く街灯の下タッションする。
明日のキャンプも楽しければいいなーなんて思いながら
朝7時起床、夢の中でも一緒に踊りワイワイしていた。
アキコさんのグループは今日オアハカを発つと云っていた。
シャワーを浴び髭を剃ってると不図思った。
お別れ云いたいなーって
でもみんな朝まで遊んでたから起こしたくないなー。
手紙書くか?
メモ帳を取り出し、5行くらい
楽しかったこととみんなによろしく
何も云わずに帰ってごめんなさいっと
みんなの部屋のドアに走り書きみたいなものを挟む。
そして学校に行った。

今日はバンでキャンプと聞いてたのに
実はオアハカ物産展巡りみたいな感じだった。
ご機嫌超斜め。
でかいマーケットで勝手に触って匂いを嗅いで楽しんでると
先導の先生に怒られた。
「ちゃんと尋ねてからじゃないとダメだよ、買わなきゃいけなくなるかもしれないだろ、
トラブルのなんたらかんたら」
俺の逆鱗に触れた
カチーン!日本語が出てくる。
「おいっコラ!余計なお世話だよ、何テメー俺のやることに口出してんだ?
おめーに言われる筋合いねーんだよムカつくなー!」
先導の先生に歩み寄る。
楽しいみんなの課外授業に暗雲が立ち込めた。
すると海外青年協力隊の日本女子に云われた。
「オアハカならいいかもしれないけど、グアテマラなら何が起こるか分からないよ!それに常識でしょ!」
かぁっー、こいつ絶対学級委員長やってたよ
一番苦手なタイプだ。マジメちゃん、どこへ行ってもこの手の女子から叩かれ続けた。
反論するとろくな事がない
常識?これが俺の常識だよっと反論したかったが
これ以上興奮したくないので止めた。
中学校を思い出した。最後は泣かれて悪者。
そして俺は逃げた。
「先生ここ何時まで?一人でみたいんだけど」
でかいマーケットを歩きながら珍しい珍品など目にも入らず
悪者になった記憶がひたすら流れ続けた。
あっという間に時間が経ち
バンで学校に戻った。
さよならも云わずに帰る。
無言の抵抗は少しなさけない。

宿に帰り誰もいないドミのベッドで午後の日差しを浴びる。
気分が優れない。
なんだか落ち零れの気分だ。
今日はまだコーヒー飲んでなかったなー飲みに行こうか?
あーけど億劫だなー。
起き上がり棚の上に置いてある水を飲んだ。
見慣れないものが目に留まった。
綺麗な便箋の手紙である。
ベッドに寝転び読む。
アキコさんからだ。
アキコさんは酔っ払ったまま手紙を書いてくれた。
俺が書く前に書いててくれことが嬉しかった。
すれ違いで手紙がお互いに届いたわけだ。
アキコさんには朝届き。
俺には午後届いた。
内容は俺が書いたことと殆ど一緒だった。
不思議なものだ。
午後の日差しが心地良い。

そしてもう宿には彼女たちはいない。
そして明日もインテリどもとの戦いが始まる。
次は負けないっ!泣かしてやるっ!

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